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NO.57 ワニータのこと


 
 
 ある夜、「ジョージのところに救急車が来ていたけど、なにかあったのかな?」と、お向かいさんから電話。ジョージの家は一軒おいたお隣だが、私たちは何も気付かなかった。そういって電話を切ると、ほどなくまた電話が鳴り、情報を得たお向かいさんから訃報を聞いた。
 亡くなったのは、ジョージの妻、ワニータ。ときどき訪ねてあっては話をしたり、ワニータのピアノを弾かせてもらったこともあった。忘れっぽいジョージよりもシャープでしっかりした人だった。夕食中に突然の心臓発作とのこと。近年、肺がんを克服したばかりだった。教会での葬儀の日、ジョージの落ち込みようは不憫であったが、家族が大勢各地からかけつけていたのには救われる気がした。
 
 葬儀の前夜、ワニータはすでに祭壇の前にいた。それは、日本での「お通夜」と同じ意味合いの席だと思った。ワニータの人生をたどる過去の写真がスライドで壁に映し出されていた。お別れをすると共に遺族や知人たちと故人を偲んだ。私たちはそれらの写真を何順も見て、そして今にも起きだしそうなワニータの顔を見つめた。
 
 お年寄ばかりの目立つ地域に住んでいる。知り合いの少ない私たちにも、今後お葬式に出かける機会が増えるのかもしれない。真夏の葬式も息苦しいが冬のそれは悲しみが増すような気がする。
 
 
             北風に翁の拳残さるる       涼夏
 
 
 

写真は12月8日のグリースフェリーレイク。湖面の様子から全く風の無いことがわかっていただけるだろうか。気温は低かったけれど少し歩いて深呼吸するのが気持ちの良い日だった。かもめが小魚を漁っていた
  
久々の散歩だった
 
 
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コメント

[C193] No title

Ryokaさんこんばんは

「北風に翁の拳残さるる」
心に響く追悼句ですね。
思わず私もワニータさんのご冥福をお祈りいたしました。

静かな湖面のようすがよーくわかりますよ!
ちょうど初冬の感じでしょうか。
  • 2010-12-11 03:04
  • 金太郎
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[C194] No title

金太郎さん、ありがとうございます。
コメント、とてもうれしいです。これからもよろしく!
  • 2010-12-11 11:31
  • Ryoka
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[C195] No title

夫婦というのは、もしかしたら、肉親以上に縁の濃いものかもしれませんね。 心に沁みる句ですね。
  • 2010-12-13 09:13
  • Odie
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  • 編集

[C196] No title

私などとても夫婦の縁についてなど語れるものでもありませんが・・・50年、60年連れ添ったご夫婦、みなさん穏やかですけれど、これまで共に生き抜いてきた強さが感じられます。
  • 2010-12-13 13:29
  • Ryoka
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1993年渡米、2006年からアーカンソー州在住の隠居。日本の人への近況報告をします。

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